
ハンガリー首相:Péter Magyar、写真提供元:QueerConnect
まず注目されるのは、ハンガリー政府が養子制度の見直しに動いていることです。ペーテル・マジャル首相は9月12日、2020年に導入された関連法を改正し、単身者や同性カップルの養子申請に影響してきた政治的な承認制度を変更する方針を示しました。
背景には、同国の養子制度をめぐる長年の議論があります。2020年、当時のオルバン政権は制度を変更し、単身者が養子縁組を申請する場合、家族政策を担当する閣僚の承認を必要としました。同性カップルは婚姻できないため、この制度によって、以前は一方のパートナーが単身者として申請できたルートが大きく制限されました。
マジャル首相は、養子縁組の判断は閣僚や政治家ではなく、心理職や児童保護の専門家が担うべきだと説明しています。個々の子どもにとって適切な家庭環境を専門的に判断し、子どもが支援を受けられる家庭で成長できることを重視する考えを示しました。
ハンガリー政府が公表した児童保護制度に関する報告書でも、養子制度は改革対象の一つとされています。政府は現行制度の機能に問題があるとして、関連法の改正を準備しています。9月15日には、前政権下で導入された複数の反LGBTQ+規定を見直す法案も提出されました。
同性カップルにとっては、今回の制度変更によって、養子縁組を通じた家族形成を妨げてきた行政上の障壁が取り除かれる可能性があります。ただし、具体的な申請条件や審査基準、施行時期については今後の立法手続きで示される見通しです。ハンガリーでは同性婚は現在も認められていませんが、同性カップルの登録パートナーシップは認められています。
ヨーロッパ編集部:ルーカス·バッカー
